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3−16.速算ダイス


 6面に数の書かれた数個のダイスからなり、これを振って、出た目の合計がたちどころに求めることのできる仕掛ダイスが、速算ダイスである。1985年に(株)河田から売り出された「コンピューターダイス」(2種類)はその一例で、そのシリーズ1のセット5個のダイスの構成を展開図で示したのが次の図である。

コンピューターダイスの一例
コンピューターダイスの一例

 この場合のやり方は、

  1. 下一桁の数の合計が、求める合計数の下二桁になる。
  2. 下一桁の数の合計に、11を加えたものが、求める合計数の上二桁になる。

という性質を利用する。
 上図のように、220 231 241 350 260が出た場合は、

下二桁:0+1+1+0+0=02
上二桁:2+11=13

したがって求める合計数は1302となる。これは確かに

220+231+241+350+260=1302

と一致する。

 むろんこのような速算が可能なのは、ダイスについている数の構成に仕掛けがある。十位の数はダイスごとに一定していて、5個のダイスの合計は必ず

2+3+4+5+6=20

となる。十位の和が繰り上がってしまうので、Aの性質が成り立つことになる。
 一位の数は0から8の間の数で、百位の数はこの一位の数より必ず1か2多い数になっている。その結果、百位の合計は、一位の合計より9多くなる。そこに十位から2繰り上がってくるから、合計数の上二桁は下二桁より11多くなる。これがBの性質である。これで、速算できる理由がわかった。しかし、それでも暗算の得意な人がサラリとやらないと効果は薄い。柴田直光の『奇術種あかし』(1951 理工図書)に3個のダイスを用いた演出が書かれているが、暗算の苦手な人にはこのほうが向いていると思う。

柴田直光の速算ダイス
柴田直光の速算ダイス

 このダイスの数の構成を上に示す。これを相手に振らせて、出た目をチラリと見て、各ダイスの一位の数字だけを覚える。あとは後ろ向きになって、ダイスの合計を紙に書き、それを予言風に相手に示すのである。3つなら十分記憶できると思う。
 たとえば覚えた3数が3、4、7だったとすると、その合計14が合計数の下二桁になる。また、それに9を加えたものが合計数の上二桁になるので、合計は2314となる。このダイスでは裏の目の合計も出せる。どうやるかお考え頂こう。


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